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北極に位置するグリーンランド東部の、人口わずか80人の小さな村チニツキラークに、デンマークから28歳の青年教師アンダースが、子どもたちにデンマーク語を教えるために赴任した。家業の農場を継ぐか否か、迷った末の“自分探し”の選択だったが、そんな甘い考えはすぐに打ち砕かれる。言語、習慣の違いで授業はままならず、考え方の違いから村人からは孤立気味。そして想像以上に過酷な自然…。
そんな時、狩猟のために学校を休んだ児童の一人アサーの家を、叱責するつもりで訪ねたアンダースは、少年の祖父母から様々なことを教えられることになる。それはこの地で暮らす者に必要な生活の知恵だけでなく、しなやかに強く生きていくための哲学でもあった…。
監督は、初長編作でヴェネチア国際映画祭批評家週間作品賞の受賞歴を持つフランスの俊英サミュエル・コラルデ。グリーンランドに魅せられ、2年の歳月をかけて国中を旅してまわり、チニツキラークにたどり着いた監督は、【狩る、食べる、学ぶ、楽しむ…】、すべてがシンプルで、それでいて心豊かに暮らす村人たちと出会い、この村をロケ地に選びました。
その際、デンマークから新人教師が赴任するという話を聞き、その青年を中心に据えることに決め、1年の撮影期間を要して完成させたのが本作です。
リアリティ溢れるキャラクターは、登場人物すべてを本人が演じるという、リアルとフィクションを縦横無尽に行き交う手法ゆえ。異境の地で生きる術を学んで成長していく主人公を自身で演じたアンダース・ヴィーデゴーは、今も村で先生として暮らしています。
遥か彼方まで広がる雪原、雄大なフィヨルド、オーロラ、容易には見られないシロクマ親子、春を告げるクジラたちの群れ…。監督自らが撮影監督を務めて収めた美しい手つかずの自然は大きな見どころ。圧倒的な景色に息をのまずにはいられません。
そしてその大自然の下、肩を寄せるように立ち並ぶカラフルな家々には、伝統を守りながら暮らしている村人たちがいます。狩猟の際に重要な役目を果たす犬ぞりの犬たちとの強い絆、厳しい冬を乗り越えるための食糧となるアザラシの保存法、人々のていねいな暮らしぶりは、私たちがふだん忘れがちな、人間のみならず地上すべての生き物に敬意を払いながら生きることの大切さを教えてくれるはずです。
グリーンランド東部にある人口80人の村、チニツキラークの小学校に赴任した、デンマークの新人教師アンダース。極寒の地の慣れない生活にくわえ、言葉も習慣も異なる10人の生徒たちとうまく交流できず、教室はさんざんな有り様だ。さらに、“ヨーロッパのよそ者”への視線は厳しく、村人からは孤立気味…。
そんなある日、児童の一人、アサーが連絡もなしに学校を一週間欠席する。心配になったアンダースが、アサーの家を訪問し訳を聞くと、祖父のガーティと犬ぞりで狩りの旅にいっていたというのだ。
「犬ぞりは楽しいでしょうが、彼にとっては学校も大切です。勉強が遅れると、町の中学へ行ったときに苦労しますよ」。アサーを毎日学校に来させるよう祖母のトマシーネに伝えるが、「アサーの夢は猟師になること、人生に必要なことはすべて爺さんが教えるわ」と、アンダースの意見を受け入れない。デンマーク語を教える以外に、アサーのために何ができるのかアンダースは考えはじめる…。
監督 サミュエル・コラルデ
製作 グレゴワール・ドゥバイ
脚本 カトリーヌ・パイエ
サミュエル・コラルデ
撮影 サミュエル・コラルデ
アンダース・ビーデゴー
アサー・ボアセン
原題 Une annee polaire
製作年 2018年
製作国 フランス
配給 ザジフィルムズ